アトラクションの物販品として購買率15~20%を記録、concaで物語への没入感を持ち帰る。

導入前の課題
- 「当日体験したシナリオ以外の結末を知りたい」という要望が予想された
- 物語の世界観にフィットしつつ、別シナリオを提供できる方法を探していた
導入後の効果
- 世界観を壊さずに、物販品として納得感の高いアイテムを開発できた
- 没入アトラクション「選ぶ軌跡 orbit C.C.」では15〜20%の高い購買率を記録
- 物語中でキャラクターが使用していたカードを再現・販売することで、体験価値が高まった
東京・大阪で計6店舗を構える対話型の物語体験スペース「Rabbithole(ラビットホール)」を運営する株式会社ミスティブ。参加者自身が登場人物となり、マーダーミステリーを中心としたさまざまなジャンルの物語を紡ぐ場を提供しています。
concaを導入したきっかけは、「語られなかった別の結末」をお客様に届けるため。物語の世界観を生かした活用方法や今後の展望について、代表取締役の酒井りゅうのすけ様にお話を伺いました。
物語体験ゲームやアトラクションの物販品にconcaを活用
御社の事業内容を教えてください。

自社ブランドの店舗「Rabbithole」で、マーダーミステリーを中心とした体験型エンターテインメントを提供しています。マーダーミステリーとは、参加者が登場人物になりきり、対話を通じて事件の真相を探るなど、物語を進めていく遊びです。
最近では、Rabbitholeで培った体験型の物語制作のノウハウを生かして「没入アトラクション」も展開しています。こちらはプロの役者を起用し、広い施設を活用して、より大規模な物語を楽しんでいただける場です。これまで京都の東映太秦映画村など各地で開催しており、現在(2025年7月20日~9月13日)は東京・有明のスモールワールズTOKYOで「選ぶ軌跡 orbit C.C.」を公演中です。
concaをどのように利用されていますか。

2025年2月にRabbitholeの公演「ヴィランズ・ギャンブル」シリーズの物販品として、初めてconcaを導入しました。いろいろなパターンに分岐するシナリオのすべてをPDFで配信しています。カジノを舞台にした物語なので、concaのデザインもカジノのVIPカードをイメージしています。
また「選ぶ軌跡 orbit C.C.」でもconcaを物販品として活用しています。物語の中に登場する宇宙空間の警察のような組織が使用している多機能カードと同じデザインです。「組織が集めた資料」という設定のPDFや映像、また劇中のBGMに使った音楽なども配信しています。
作品の世界観を保ちつつ、語られなかった別の物語を補完したい
conca導入前はどのような課題がありましたか。

お客様同士で物語を進めていくため、シナリオはいくつものパターンに分岐するのですが、なかでも「ヴィランズ・ギャンブル」は格段に分岐が多い作品です。つまり、当日は語られることのない「別の物語」が非常に多く存在するわけです。さらに、物語のエンディングで主人公が誰になるのかも変動するシナリオなので、「もし自分が主人公のシナリオに進んでいたらどういう結末だったのか知りたい」というお客様は多いだろうと考えました。どうにか全シナリオをお届けする方法はないかと検討していたところ、concaにたどり着きました。
concaを選んでいただいた理由を教えてください。

最初はパンフレットや二次元バーコードなど、さまざまな配信方法を視野に入れて探していました。ダウンロードカードに決めた理由は、作品の世界観との相性です。海外のカジノではメンバーズカードを作るのが一般的なため「ヴィランズ・ギャンブル」のグッズとして違和感なく馴染むと思いました。「選ぶ軌跡 orbit C.C.」では、物語の中でもカードが重要なアイテムとして登場するので、さらに親和性が高いと考えて導入しました。他社サービスとの比較はあまりしていませんが、小ロットから発注できる点もよかったです。
「物語に登場したカード」を持ち帰れるインパクトで販売実績は好調
concaの導入によって、以前の課題は解決できましたか。

「ヴィランズ・ギャンブル」では、すべての分岐シナリオを配信することで、当日選ばなかった選択肢の先がどうなっていたかを知ることができ、お客様の納得感を高められたと思います。「選ぶ軌跡 orbit C.C.」はスタートしてまだ3日しか経っていませんが、ありがたいことにカードの販売実績は大変好調で、来場者の15〜20%ほどが購入してくださっています。パンフレットなどの物販品とはまた違って、カードそのものが物語のキーアイテムですから、「さっき見たあのカードだ!」というインパクトを与えるようです。仮面ライダーの変身ベルトを欲しがる子どものようなワクワク感があり、購買意欲をそそるのだと思います。
カードを持っている人だけが得られる特別感をより高める運用に
concaへのご要望や、期待することがあればお聞かせください。

カード裏面のconcaロゴを非表示にできるオプションがほしいですね。物語への没入感を大切にしているので、関連性のないものはできるだけ減らしたいという思いがあります。有料オプションでロゴ削除ができるようになれば、ぜひ利用したいです(※)。
また、今のところは特に困っていませんが、コンテンツへアクセスしたときに表示される説明文の中にハイパーリンクを貼れると便利かもしれません。
※ concaロゴのみを消す単体のオプションは現在ありませんが、カード裏面を自由にデザインすることは可能です
今後、concaをどのように活用していきたいですか。

さまざまな物事をWeb上で完結できる世の中ですが、当社はアナログな“体験”を提供する会社です。カードという物理的なモノの価値を重視していますし、「このカードを持っている人だけがアクセスできるデータ」という点にロマンを感じます。
最近になって、カードを作成した後でも配信ファイルを追加できることを知り、その可能性に注目しています。例えば定期配信や期間限定配信など、カード所有者に向けたコンテンツの展開、いわばファンクラブ的な運用によって、お客様により高い満足感や特別な価値を感じていただきたいと考えています。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時(2025年7月)のものです
インタビュー/執筆:篠永 歩美

株式会社ミスティブ 様
- 業種:マーダーミステリー専門店「Rabbithole」の運営
- 規模:1-50名
- 利用プラン:カードプラン
- Rabbithole
- 選ぶ軌跡 orbit C.C.